インプラント症例報告vol.15 上顎前歯部 抜歯即時インプラント埋入

「上顎前歯部の抜歯即時インプラント埋入と手術当日に入る仮歯に関して」
上顎前歯部のインプラント症例に関しては、抜歯に伴う骨吸収や歯肉退縮防止と圧倒的な治療期間短縮を目的に、抜歯と同時にインプラントを埋入する術式が標準化されつつあります。当院では更に、インプラント埋入手術当日にインプラントの仮歯を装着してお帰りいただく術式を行っております。ご供覧の症例は右上1部の歯根破折にてやむを得ず抜歯となった症例。抜歯後に見た目が問題にならないように、将来的な骨および歯肉退縮を最小限に抑えることを目標に行っております。*本症例では隣接歯との暫間固定を併用。
尚、当院のインプラント1本の総額は45万程度(笑気麻酔込)ですが、本術式の場合、骨補填材の併用、即時用の仮歯と専用のマウスピース(サージカルガイド)代を含め約65万円程度となります。同じような前歯のインプラントをお考えの方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。

 

インプラント症例報告vol.14 サイナスリフト+臼歯部ブリッジ

上顎臼歯部の上方には上顎洞という空間が存在するため、抜歯後に歯槽骨が吸収してしまうと、インプラント埋入するための十分な骨の高さが不足してしまいます。今回は、「サイナスリフト(上顎洞底挙上術)」といい、上顎洞粘膜を挙上させ、そのスペースに骨補填材を充填して骨の高さを増生する手術を行った後にインプラント埋入を行った症例を供覧いたします。サイナスリフトには、「クレスタル(歯槽頂)アプローチ」と「ラテラル(側方)アプローチ」の二種類があり、本症例は基本術式である「ラテラルアプローチ」となります。他にも「ソケットリフト」という骨を槌打して垂直的に挙上を図る術式もあり、症例によって双方を使い分けております。「サイナスリフト」を提供している歯科医院も見られますが、副鼻腔炎等の合併症のリスクもあるため、耳鼻科領域の知識やCT等による上顎洞全域の術前の診断に加え、熟練した口腔外科手術経験のある歯科医院での提供が望ましいと考えます。サイナスリフト提供に注意を要する患者さんとして、副鼻腔炎の既往がある、糖尿病、抗血栓薬内服中、喫煙、CPAP装着中、重度の鼻中隔弯曲症などが該当します。以上参考にしていただければ幸いです。

インプラント症例報告vol.13 サイナスリフト同時インプラント埋入

上顎臼歯部の上方には上顎洞という空間が存在するため、抜歯後に歯槽骨が吸収してしまうと、インプラント埋入するための十分な骨の高さが不足してしまいます。今回は、「サイナスリフト(上顎洞底挙上術)」といい、上顎洞粘膜を挙上させ、そのスペースに骨補填材を充填して骨の高さを増生する手術を併用しながらインプラント埋入を行った症例を供覧いたします。サイナスリフトには、「クレスタル(歯槽頂)アプローチ」と「ラテラル(側方)アプローチ」の二種類があり、本症例は基本術式である「ラテラルアプローチ」となります。他にも「ソケットリフト」という骨を槌打して垂直的に挙上を図る術式もあり、症例によって双方を使い分けております。「サイナスリフト」を提供している歯科医院も見られますが、副鼻腔炎等の合併症のリスクもあるため、耳鼻科領域の知識やCT等による上顎洞全域の術前の診断に加え、熟練した口腔外科手術経験のある歯科医院での提供が望ましいと考えます。サイナスリフト提供に注意を要する患者さんとして、副鼻腔炎の既往がある、糖尿病、抗血栓薬内服中、喫煙、CPAP装着中、重度の鼻中隔弯曲症などが該当します。以上参考にしていただければ幸いです。

 

 

インプラント症例報告vol.12 抜歯即時インプラント埋入(臼歯部ブリッジ)

60代女性。かかりつけ医にて左下臼歯部ブリッジ支台の歯根破折を指摘され、抜歯したら義歯になると言われ、インプラントを希望され来院。通常はまず抜歯を行い、骨が再生してからインプラント埋入手術を行うのが一般的です。しかし、インプラント埋入まで約半年(早くても4か月程度)待機が必要となり、噛めない期間が長期にわたります。今回は「抜歯即時インプラント埋入」といい、抜歯と同時にインプラントを埋入し、治療期間の短縮と骨吸収の抑制を図っております。本症例では抜歯後にインプラントの仮歯が入るまで約3か月となっております。最終的にはジルコニアという硬いセラミックが装着されております。インプラント埋入時にドリル方向を固定するための専用マウスピース「サージカルガイド」を必ず使用する医院もあると思いますが、ガイド料金は患者さんの負担となります。当院は、特殊なケースを除き、シミュレーションソフトでイメ―ジ画像を作製し、フリーハンドで埋入手術を行っておりますので、術者の技能や精度の担保を理由に余分な費用の負担をさせることはなるべくないようにしています。

インプラントを検討中だけど、とりあえずかかりつけ医で抜歯を予定している方はいらっしゃいますか?本症例のように抜歯と同時にインプラント埋入できるケースもありますので、お悩みの方は一度抜歯前にご相談されることをお勧めいたします。

インプラント症例報告vol.11 上顎前歯部 抜歯即時インプラント埋入

「上顎前歯部の抜歯即時インプラント埋入と手術当日に入る仮歯に関して」
上顎前歯部のインプラント症例に関しては、抜歯に伴う骨吸収や歯肉退縮防止と圧倒的な治療期間短縮を目的に、抜歯と同時にインプラントを埋入する術式が標準化されつつあります。当院では更に、インプラント埋入手術当日にインプラントの仮歯を装着してお帰りいただく術式を行っております。ご供覧の症例は左上1部の慢性炎症を伴う歯根嚢胞(膿の袋)にて骨欠損を認める難症例でしたが、予定通りの術式を完遂しております。写真の如く、術後は周囲歯肉の形態や歯の見た目はほとんど変わらない状態で生活していただくことが可能です。*本症例では隣接歯との暫間固定を併用。
尚、当院のインプラント1本の総額は45万程度(笑気麻酔込)ですが、本術式の場合、骨補填材の併用、即時用の仮歯と専用のマウスピース(サージカルガイド)代を含め約65万円程度となります。同じような前歯のインプラントをお考えの方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。

インプラント症例報告vol.10 下顎インプラントオーバーデンチャー

虫歯や歯周病で歯が多数欠損し悩んでいる方への治療法のご提案。「インプラント義歯を用いてデンチャースペースの回復を図った1例」のご紹介。
物が上手く噛めないことを主訴に数十年ぶりに歯科を受診された患者さん。歯がすれ違うように欠損したために、入れ歯が入るためのスペース(デンチャースペース)がないのが問題点。まず、抜歯および歯槽骨整形と同時に治療用義歯を作製し、かみ合わせを構築。最終的に上顎は金属床義歯、下顎は総義歯でしたので、外れずかつよく噛めることを目的に、2本のインプラント埋入を行い、インプラント義歯(インプラントオーバーデンチャーを作製しました。尚、上顎の埋伏過剰歯の抜歯と小帯進展術も行っております。*義歯はシンワ歯研にて製作。症例報告はすべて患者さんに同意をいただいております。

インプラント症例報告vol.9(上顎All-On-4)

60代男性。上顎のすべての歯がグラグラし物が噛めないためインプラントを希望し来院。最初に抜歯を先行し、紹介元の歯科医院で一度即時義歯を作製してもらった後、早期に静脈内鎮静麻酔下に傾斜埋入を伴う4本のインプラントを埋入(いわゆるオールオン4)。手術当日に型取りを行い、早期に仮歯を装着。傷の治癒をみながらかみ合わせの調整や、歯磨きなど管理のしやすいように顎堤(歯肉)および仮歯の形態修正を行っていき、形が決まったところで最終補綴物(ジルコニアというセラミック)を装着しております。インプラント埋入から完成まで比較的時間がかかる理由は、この仮歯を理想的な形態に修正する作業に時間を要するためです。仮にこの作業を簡略化し短期間で完成にしてしまうと、歯肉やそれに接触するインプラントの基底面が凸凹してしまうため、汚れが貯まりやすかったり、隙間から空気や水が漏れるような不快な補綴物となってしまいます。費用も高額になる分、治療の難易度が上がると共に、より手間がかかる治療とも言えます。

インプラント症例報告vo.8 良好な発音と外れない義歯を目指して

「義歯とインプラントを用いて咀嚼障害と偏位咬合を改善した一例」のご紹介です。「物が噛めない」を主訴に来院された60代男性。不良補綴物が長年装着され、それに伴い下顎の右偏位を認めました。しゃべる職業とのことで、最終的に「良好な発音で、外れない義歯」をご希望されました。そこで、抜歯と同時に義歯を作成し、下顎位を本来の位置に近づけるように誘導調整した後、下顎に2本のインプラントを埋入し、最終的に上顎は金属床義歯、下顎はインプラントオーバーデンチャーとしました。物がしっかり噛めるようになり、発音も良好で、年齢も10歳若く見られたそうで非常に満足されました。

 

インプラントリカバリー(インプラント動揺編)

他院で行ったインプラントのリカバリーについて。その中でも「インプラントの動揺」を主訴として来院された患者さんに対する治療についてご案内いたします。当院では、患者様が過去に他院で施術されたインプラントの脱離等のトラブルや治療の続き、メインテナンスも承っております。かかりつけ医で対応できないと言われた方や、引っ越しやその他の事情で元の医院に通えなくなってしまった方も、ぜひご相談ください。*インプラントといっても国内には30以上のメーカーが流通しており、それぞれパーツが異なります。メーカーが判断できないもの、現行で対応ができない場合も稀にありますので実際の可否は診察後に判断させていただきます。

インプラント症例報告vo.7  上顎前歯部

症例は50代男性、左上2番(側切歯)の歯根破折にて抜歯後にインプラントを希望され紹介となった方。骨吸収もあり非常に難ケースでしたが、抜歯と同時にインプラントを埋入することによって、抜歯によって生じる骨の吸収や歯肉の退縮を最小限にとどめております。その後仮歯を使って歯肉の形態を調整し、最終的に患者さんの満足のいく上部構造を装着することができました。